自分らしくある
自分らしくあれないとは
例えば、
そこは、一日中、食べることを大事にしている家に招ばれます。
あなたを見るなり、痩せすぎているから太りなさいと言って、座らせられると、次々にご馳走が出てきます。
始めは、珍しさもあり美味しくいただきます。
食べ終わると、食器は片付けられ、毎日上げ膳据え膳です。
テレビが一日中ついていて、観なさいと言って、真ん中の席に座らせられます。
私はテレビを観ない習慣なのです、と言っても、その家では一日中テレビがついていて次々にテレビからの大音響が家中に響いています。
それが当たり前になっているので、その家に来る人はまずテレビをつけることから始めます。
その家に頻繁に来る人がいて、自分の家に来なさいと言って、あなたを外車に乗せて連れて行きます。
あなたは何もすることがありません。言われるままにしています。この人々の暮らしぶりを知りたいとも思っています。
その方の部屋に通され、たくさんの衣類からいくつかピクアップして、それをあなたに着るように言います。断っても着ている服は脱がされ、まるで子どもに着せるように着せます。
周囲は満足して、それがよく似合うといい、あなたが着ていた服をたたみます。そして、こういう服は着ないで、この方がずっといいと満足したように褒めます。
髪をパーマしに行くか?と言って、美容室にも連れて行くかもしれません。
翌日には、山に遊びに行こうと連れて行きます。かなり遠くです。その帰りに、洋服屋に連れて行きます。
その人たちは、お店の人とどれがいいか選んでいます。その人のではなく、あなたに着せるためです。あなたが気にいる、気に入らないに関わらず、新しい服は購入されます。
そして、帽子から始まり、上下フルセットで試着させ、周りのみんながいいと言う服が選ばれます。それらはとても高価な物ばかりです。
まるで着せ替え人形のようですが、購入する人は満足してるようです。
あなたはされるままなっています。新しい服に合わせて靴屋に行きます。どこに行くかも知りません。2分もしないうちに、何十万円もする靴が買われます。あなたが断っても、思いは通りません。
翌日、そのフルセットで出かけます。あなたがお気に入りのあなたの服はもう着ることができません。周囲の人々はとても満足してます。あなたは足に合わない靴を履いて、腰が痛くなっても、人々のいるところでは自分のお気に入りの靴を履くことはできません。
あなたに良かれと思った人々はたくさんのお金を使い、プレゼントを与えますが、同時にあなたの意志を無視し、自分の意のままにし、無意識にコントロールすることで満足しています。
その人は、他の人にも同じようにしています。そして自分は休みなく毎日夜中まで働いているのです。
娘さんが若いうちに突然、自殺しました。何故そうなったかわからないそうです。
人は、自分の気持ちを無視され、干渉され、コントロールされ続けると、その人がこの世に存在している尊厳が奪われます。
あるがままの存在を否定され続けると、自分が何者なのかわからなくなり、死んだように生きるようになります。
外側から、いいようにして、徐々にその人との関係を操作します。本人は操作しているとは思っていないかもしれません。自分の思い通りにならないといられないのです。
こうして、いいようにされ続けると、どうでしょうか?
自分らしくあれないと、自分がわからなくなり、生きる意志がなくなるのです。
生きとし生けるものすべてが幸せでありますよう、お祈りします。
愛と慈しみをこめて