『ソウルメイトは宇宙人』②
私たちは、日常の暮らしを楽しんでいます。
こうして、人間の身体で地球に暮らせるって、とてもありがたいね、といつも感謝し喜んでいます。
ふたりの関心事のひとつは、まず食べることです。
吟味された新鮮な素材を、シンプルに料理します。
その時々に、どちらかが料理したりしますが、ふたりで一緒にキッチンに立っていることの方が多いかもしれません。
キッチンは、オープンキッチンになっていて、カウンターを境にリビングと一体になっています。
全体にクリーム色、ホワイトの色合いです。床板やカウンター、そしてテーブルが無垢板で、自然な木の質感が味わい深く心地よい感じです。
食卓の後ろには、やはり無垢板でできた小さな棚があって、彼の作品である漫画の他に、ファンからの手紙が束に纏められ、きちんと置かれています。
彼は、ふとした合間に、この束の麻紐を解いては、ソファにもたれながら読んでいます。そして、丁寧に返事を書きます。それも、古いつけペンでです。
「僕はね、一人ひとりの読者がこうして手紙に書いて寄こしてくれる言葉や行為に心から感謝し嬉しいんだよ。」
そう言いながらも同時にペンは走っているので、彼の脳は、話すことと、別な内容を書くという回路が機能しているのです。
返事の書き終えた手紙の束は、毎年暮れになると、庭の一本の大杉に捧げる松明に焼べるのです。
日常の一コマ一コマが、こうして美しく奏でられています。
愛と光は、あなたです。
愛と光と感謝をこめて