ロンドン
1979年に初めてひとりでイギリスに来ました。その時の空気感を思い出しました。
私にとって、その時から、滞在型世界旅行が始まってたようです。
伝統と歴史の重みと安定のような空気感は、ニュージーランドと正反対な感じです。
何かを思考したい時、この空気感の中で思考すると集中します。
その頃、たくさんの英国の詩を読んでいました。芸術家たちとの交流も鮮やかに思い出されましたが、感動する作品には出会いませんでした。
むしろ古典に触れる喜びがありました。
多人種社会です。
教育を受けた方の発音は、言葉そのものの美しさを感じます。紳士であることは自然に身についてるよう。
自分の国に帰れず移住し、生活の為に働く人々の英語、言語の奥にあるハートが話しているように感じました。紳士であろうと心がけて身につけているよう。
アフガニスタンから避難移住して35年になるというタクシー運転手さんは、「知識が人を育てる」と言って、それぞれの国の歴史や文化、社会情勢を語ってました。
彼の運転席にある「World's Knowledge」の本は、何度も読み込まれてます。
彼によると、日本人はとても賢いけれども、少子化と地震で先行きが危ぶまれるそうです。アメリカが悪いと話してました。
家族が、ロシア、インドに避難移住し、今もバラバラに住んでいるそうです。
ホリデーには、家族でヨーロッパの国々を回るそうです。フランスは美術館があるから気に入っているそうです。
空港ラウンジには、フィリピンの女性が客の食器類の後片付けをしています。きちんと襟首に赤紫色のスカーフを折りたたんで、空港のバッジで留め身だしなみが美しい。丁寧にゆっくりした話しかけに、気持ちが落ち着きます。
どんな瞬間に、心と心が通い合い出会っているだろう、と思いながら、旅のプロセスを楽しんでいます。
仁川からロンドンへの飛行機の到着が大幅に遅れ、クロアチアの首都ザグレブ行きを取り止めました。
私の正直な気持ちが先行したようです。翌朝、目的地のHvar島に向かうべく、Heathrow airport からSplitに直行しました。